昨今、日本に訪れる外国人留学生の人数は増加しており、2023年には外国人留学生数は約28万人と2022年の23万人より20%増加しています。
(出典:文部科学省 「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1412692_00003.htm)
外国人労働者の雇用も増えている中で、日本語をもっと学習したい人、自社の外国人社員に日本語を学習して欲しい人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、オンライン日本語レッスンとは何か、そのメリット・デメリットを解説します。
オンライン日本語レッスンとは?
オンライン日本語レッスンとは、その名の通り”オンラインで日本語が学習できる”レッスン方法です。インターネットを利用して、自宅や滞在先など場所を選ばずに日本語を学習できることが特徴です。オンラインプラットフォームやアプリを通じて、テキスト、ビデオ、オーディオなど多様な教材を利用し、学習を進めることができます。また、リアルタイムでのレッスンや、自己学習用のコースを提供するサービスもあります。
参考:オンライン日本語レッスンと対面レッスンの違いを知りたい方はこちら
・オンライン日本語レッスンと対面レッスンの違いとは?そのメリット・デメリットも解説
オンライン日本語レッスンの種類
オンラインで日本語を学習する上で複数の種類の会社やサービスが存在しています。
大きくグループレッスン型、マンツーマン型、eラーニング型の3種類のレッスン方法があります。それぞれのスタイルの特徴と、メリット・デメリットを解説していきます。
① オンライングループレッスン型(ライブ形式)
オンライングループレッスン型は、オンラインで数名から十数名の生徒たちが一緒にレッスンを受けるタイプの学習方法です。基本的には1人の教師が全体を指導し、クラス全体の進行を管理するパターンが多いです。
この形式は、物理的な教室で行われるグループレッスンと似ていますが、オンラインで行われるため、地理的な制約がありません。参加者は、ビデオ会議ツールや専用の教育プラットフォームを通じてレッスンに参加します。
② オンラインマンツーマンレッスン型(ライブ形式)
オンラインマンツーマンレッスン型は一人の教師が一人の学習者に対してレッスンを行うスタイルです。この形式では、学習者のニーズやレベルに応じてカスタマイズされた指導が行われます。学習者と教師はビデオ通話を通じてリアルタイムでコミュニケーションを取りながら、効果的な学習を進めます。
③ eラーニング型(自習形式)
eラーニング型は学習者が自分のペースで進めるオンラインコースやアプリを利用する形式です。ビデオレッスン、オーディオ教材、インタラクティブなクイズなど、多様な学習リソースが提供されます。多くの場合、コースは事前に録画されているため、学習者は好きな時間に学習を進めることができます。
オンライングループレッスンのメリット・デメリット
オンライングループレッスンのメリット3選
メリット① コミュニケーション機会の増加
他の生徒たちと交流することで、言語を使ったコミュニケーションの練習ができます。グループディスカッションやペアワークなど、実践的な活動を通じて、自然な言語運用スキルを磨けます。また自分1人だけの学習ではないため、モチベーションの維持にもつながります。
メリット② 個別レッスンに比べて費用が安い
個別レッスンに比べて費用が安いことが多いため、経済的な負担が軽減されます。特に、長期間にわたって学習を続ける場合、費用対効果が高いです。
メリット③ 多様な視点からの学び
他の学習者の質問や意見を聞くことで、新たな視点や理解を得ることができます。異なる背景や経験を持つ学習者同士の交流は、学習内容を豊かにします。
オンライングループレッスンのデメリット3選
デメリット① 個別対応の限界
教師は複数の学習者を一度に指導するため、個別のニーズに細かく対応するのが難しいです。特に、特定のスキルや課題に対する個別指導が求められる場合、不十分なサポートになることがあります。
デメリット② 進行ペースの制約
クラス全体のペースに合わせる必要があるため、進行が遅すぎたり速すぎたりすることがあります。個々の学習速度や理解度にばらつきがある場合、全員が満足するペースを維持するのが困難です。会社やサービスによっては自分のレベルに応じてクラスやコースが変えられるため、自分のレベルに合ったクラス・コースに切り替えましょう。
デメリット③ スケジュールの固定
定期的なレッスン時間に合わせて参加する必要があるため、柔軟性が制限されることがあります。特に、仕事や他の予定が不規則な場合、参加が難しくなることがあります。
オンラインマンツーマンレッスンのメリット・デメリット
オンラインマンツーマンレッスンのメリット3選
メリット① 個別対応
学習者のペースや学習スタイルに合わせてカスタマイズされた指導が可能です。教師は学習者の強みや弱点を把握し、それに基づいた具体的なアドバイスやサポートを提供できます。
メリット② 柔軟なスケジュール
レッスンの日時を柔軟に設定できることが多いため、学習者のスケジュールに合わせて学習計画を立てることができます。特に、忙しい日常生活の中でも、隙間時間を利用して学習が進められます。
メリット③ 迅速な上達
集中的に学べるため、効率よくスキルを習得できます。教師からの即時フィードバックや、学習者のニーズに応じた練習問題や課題の提供により、短期間での上達が期待できます。
オンラインマンツーマンレッスンのデメリット3選
デメリット① 費用が高い
グループレッスンに比べてコストが高くなることが多いため、経済的な負担が大きくなる可能性があります。特に、長期間にわたって個別レッスンを受ける場合、費用が嵩むことがあります。
デメリット② 社交の機会が少ない
他の学習者との交流が少ないため、グループでの学習活動やディスカッションが好きな人には不向きです。社交的な学習環境を求める場合、物足りなさを感じることがあります。
デメリット③ 教師の質に依存
教師の質や相性が学習効果に大きく影響するため、適切な教師を見つけることが重要です。教師との相性が合わない場合、他の生徒の存在もないため学習のモチベーションが低下することがあります。
eラーニングのメリット・デメリット
eラーニングのメリット2選
メリット① 柔軟性
自分のスケジュールに合わせて学習でき、場所や時間を選ばずに学習が可能です。特に、仕事や家庭の都合に合わせて学習計画を立てられるため、忙しい人にも適しています。
メリット② コストパフォーマンス
多くの場合、比較的低コストで利用できるため、経済的な負担が軽減されます。無料のリソースも豊富にあり、費用を抑えながら効果的に学べます。
eラーニングのデメリット3選
デメリット①コミュニケーションスキルが伸びづらい
他の学習者や教師とのコミュニケーションが発生しないため、実践的なコミュニケーションスキルの習得が難しい場合があります。言語学習という特性上、その言語での実践的なコミュニケーションスキルが伸びづらいことはeラーニング型のレッスンの最大のデメリットと言えるでしょう。
デメリット② 即時フィードバックの欠如
教師からの直接的なフィードバックがないことが多いため、間違いを修正するのに時間がかかることがあります。特に、発音や会話のスキルを磨く際には、リアルタイムでの指導が重要です。
デメリット③ 自己管理の必要性
自分1人だけでの学習スタイルなため、自己管理が難しく、モチベーションを維持するのが課題です。学習計画を立て、それを継続的に実行する強い意志が求められます。
オンライン日本語レッスンのまとめ
このようにオンライン言語学習には、オンライングループレッスン型、オンラインマンツーマンレッスン型、eラーニング型といった主要な形式があります。それぞれに特徴とメリット・デメリットがあり、学習者のニーズやスタイルに応じて最適な方法を選ぶことが重要です。自分の学習目標やライフスタイルに合わせて、効果的な学習プランを立て、オンライン学習の利点を最大限に活用しましょう。
