赤門会日本語学校 オンライン日本語教室の導入がなぜ重要か
近年、多くの企業が外国人社員の雇用を増やしています。2023年には外国人労働者数は180万人を超え、外国人雇用状況の届け出が義務となった2007年以降、過去最高の記録を達成しています。（出典：厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37084.html ）
しかし、言語の壁や文化の違いが原因で、外国人社員が職場に定着しにくいという課題も見られます。実際に外国人労働者の活用上の課題として44.1%が「コミュニケーションに苦労する」と挙げています。
（出典：産業労働局 中小企業における外国人材活用の現状と課題 https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/sangyo-rodo/shiryo03genjotokadai）
このような状況において、オンライン日本語教室の導入は、外国人社員の日本語力を向上させるだけでなく、職場への適応をサポートし、定着率を向上させるために非常に効果的です。日本語を理解することで、業務上のコミュニケーションがスムーズになり、ストレスが軽減され、結果として離職率の低下が期待できます。
オンライン日本語教室の選び方
外国人向けに日本語オンライン教室を選定する上で、３つポイントを抑えることが重要です。
ポイント① 講師の質と経験
オンライン日本語教室が成功するかどうかは、講師の質や経験に大きく依存します。熟練した講師は、学習者のニーズに合った効果的な指導を行い、やる気を引き出すことが可能です。講師が持つ日本語教育に関する資格やこれまでの指導経験、過去の生徒からの評価を確認することが重要です。さらに、異文化に対する理解が深く、様々なバックグラウンドを持つ学習者に対応できる講師であることも重要な要素です。これにより、学習者は安心して学習を進めることができる信頼できる環境を得られます。
ポイント② サービスの使いやすさ
オンラインで日本語学習をする上で、サービスの使いやすさは学習を継続する上で非常に重要です。安定した通信環境、ハイクオリティな音声と映像、LMS（学習管理システム）の配備、インタラクティブな教材などが整っていることがポイントです。こうした機能が充実しているサービスや会社を選ぶことで、学習者は快適に日本語を学び続けることができます。
ポイント③コストと予算管理
オンライン日本語教室を導入する際には、コストと予算の管理も重要なポイントです。企業の予算に見合った料金体系の教室を選ぶことが求められます。価格だけでなく、提供されるサービスや教材の質、サポート内容を考慮し、コストパフォーマンスを慎重に評価しましょう。また、複数の社員が受講する場合には、グループ割引や企業向けの特別プランが提供されているかどうかも確認する必要があります。適切な予算管理を行うことで、無理のない継続的な学習支援が実現できます。
実際の導入事例：成功企業の事例紹介
令和4年5月から令和5年3月にかけて、日本語教育機関によるオンラインを活用した日本語教育プログラムを実践・実証することで、ウィズコロナ及びアフターコロナにおける持続的かつ効果的な日本語教育のあり方を検討することを目的とした文化庁が推進した事業結果があります。
（出典：ウィズコロナにおけるオンライン日本語教育実証事業 報告概要
_10.pdf）
参加した外国人の方々のアンケートを見ると
「オンライン日本語教育プログラムを受けて日本語能力が向上したか」という設問に対して向上した割合が96%となっており、学習者の大半がオンライン日本語教室による日本語力の向上を実感しています。（56%が向上した、40%がやや向上としたと回答）
また、「これからもオンライン日本語教育プログラムを受講したいか」という設問に対して継続したいと回答した方が92%となっており、学習者目線でも継続的に日本語を学ぶ上でオンライン日本語教室が有益であることがわかります。（66%がぜひ続けたい、26%が続けてみたいと回答）
オンライン日本語教室の効果測定方法
オンライン日本語教室を導入した際、その効果を正確に測定することは非常に重要です。
効果測定には、定着率の変化や社員満足度のアンケート結果などを用います。また、日本語力の向上を具体的に把握するために、定期的なテストやスキルチェックを実施することも推奨されます。これにより、KPI（重要業績評価指標）を設定し、プログラムの有効性を定量的に評価できます。
まとめ：オンライン日本語教室が企業にもたらす価値
このように、オンライン日本語教室は、外国人社員の定着率向上に大きく貢献します。日本語力の向上は、職場でのコミュニケーションを円滑にし、社員のストレスを軽減させます。また、企業にとっても、離職率の低下や社員のパフォーマンス向上という形で、長期的なメリットを享受することができます。外国人社員と企業の未来を築くためにも、オンライン日本語教室の導入を検討することは非常に価値のある投資と言えるでしょう。